あっとほーむでは、子どもに関わる事業をしたい方向けに起業支援を行っています。
2013年に子育て支援起業講座を受講し、2014年6月にKADOYAおうち保育園®を開業した岩崎ひろ美さんが、あっとほーむを知り、説明会に参加し、講座を受講してから開業するまでの道のりを語ってくれました。
開業までの道のり~ 一期生 岩崎ひろ美さん
講座を知ったきっかけは何ですか?
きっかけとなったのは偶然NHKのあさイチという番組を見た事でした。私は保育園の調理のパートと、小学校の中にあるはまっこふれあいスクール(全児童対象の放課後居場所事業)のパートとして働いていて、その番組を見た時、手作りの食事やおやつを提供しお風呂まで入れる我が家の様な認定NPO法人あっとほーむに驚きと興味を持ちました。 どんな所かな?無料ならちょっと説明会に行ってみようかな?と軽い気持ちで説明会に出席したのが2012年12月初旬の事でした。
説明会を受けてから講座を受講するまでの想いはどんなものでしたか?
説明会では代表の小栗さんが笑顔で迎えてくれました。一応説明は受けたもののチョット覗いてみようという気持ちだった私は質問などは全く出来ませんでした。
帰り道ご一緒に説明会に参加された方と「自分が利用するにはとても良い所だけれど、自分で開業となるとね・・?」などと話をして帰りました。
そして講座を受講するまで随分と悩みました。それは自分がはまっこふれあいスクールに関わっているがゆえに現場をしっているので到底出来ないと思ったり、受講するのにもそれなりのお金がかかるし・・・と思ったからです。けれど代表の小栗さんの「普通の学童とはちょっと違うんだけどな」という言葉がずっと気にかかっていました。
何度か頂くメールマガジンのメッセージを繰り返し読み背中を押され、まずは子育て支援起業コースを受講してからこの先の事を考えてもいいかな?と思い立ち2013年2月からの受講を決めました。
受講中の変化を教えてください。
絶対に事業を立ち上げるんだ!という強い想いではなく、まずは一歩踏み出してみようという気持ちで受講しましたが、自分でも忘れていた想いや出来事を思い出すことができて、だから私はあっとほーむの事業に共感して受講したんだなということがわかりました。
1つ目は、近所で親しくしていたご家庭が、子どもの放課後の居場所を確保するために夜7時まで放課後の居場所がある小学校に越境入学したという話を聞いて、自分は何もできなかったという悲しい想いです。
「必要な時はいつでも頼ってね」と言っていたけれど、そのご家庭からしたら「申し訳ない」という思いだったのかもしれません。ご近所の親しい人ではなく、ボランティアでもなく、きちんと事業として受け入れ態勢を作っておけば、そのご家庭はもっと気軽に頼ってくれたのかもしれない。
2つ目は、はまっこふれあいスクールでの出来事です。子どもたちは夜6時までいることができますが、5時をすぎると親がお迎えに来なければいけません。6時までにお迎えに来れない保護者は、子どもにカギを持たせて5時の一斉下校で一人で帰るように指示します。そんな時、鍵を持って一人で帰る子どもが、それまでとっても楽しく笑顔で遊んでいたのに、寂しそうに帰っていく姿を見ていました。一人で帰る子
どもも寂しいでしょうし、一人で帰るように指示をする親もきっと不安を抱えていると思うんです。かわいそうだけど私には何もできない。いつもそんな想いを持っていました。
講座を受けて、改めてそんな想いを持っていたことに気づき、だからこそ私は、小学校の後、自分の家の
ようにくつろげるところで、親が帰るまでの時間一緒に過ごせる保育をしたいと思うようになりました。
※講座の修了式では緊張しながらも皆様の前で事業プレゼンをしました
自分にできるかな?と不安に思ったことはありますか?
もちろんあります。はまっこふれあいスクールでお手伝いしていたことはあるけれど、自分には資格も経験もありません。でも、受講中にはどのように保育資格を取ればいいのかを教えてくださり、一緒に受講した仲間でも資格がない人同士で励まし合い、開業講座と並行して保育士の資格を取る勉強も始めました。
場所は自宅を使うことを考えていましたが、家族にはこういう勉強をしているということだけ伝えていても、なかなかきちんと伝えることができないままでした。代表の小栗さんに、講座の最終日のプレゼン会には家族を呼ぶように言われ、意を決して家族に話したら、主人と子どもも来てくれて、そこで私が何を勉強し何を想い、何を目指しているのかを伝えることができました。私のやりたいことを初めて聞いた主人の目に涙が見えたことはこれからもきっと忘れません。それからの主人は、自宅の1階でやってきた洋品店の一部を保育のために使ってもよいと言ってくれ、積極的に改装作業をしてくれました。なるべくお金をかけずに家族で出来ることはやった結果、家族に手伝ってもらうレベルではなく、家族で協力して事業を始めることができました。
私はそれまで事業に関する知識はありませんでしたが、自分の想いを明確にするだけでなく、収支計算や事業計画を立てることが出来るようになったのは、この講座のおかげだと思います。代表の小栗さん自身が、地域の親子をサポートしたいという想いで事業を立ち上げてあっとほーむをここまで大きくした経験を、余すところなく教えてくださったことは、同じ想いを持つ私にはとても心強いものでした。大きな保育園を経営するのではなく、普通の主婦でもできることから始めればいいというやり方にも大きく後押しされました。他に、社労士やコーチングのプロのご指導もあり、一緒に受講した仲間と助け合いながら講座を修了することができました。
これから事業を始めていく上で不安なことはありますか?
不安はたくさんあります。事業をするために、はまっこふれあいスクールのパートを辞めたので、その分収入は減りますし、オープンしたはいいけど果たして利用してくれる人がいるのかとても不安です。
でも家族の協力と、講座終了後もおうち保育園(R)協会の会員として代表の小栗さんに事業相談することもできるし、私も家族も苦手としているIT系のサポートもしていただけることが大きな安心につながっています。また、一緒に勉強した仲間が講座終了後もつながっていけることは、大きな刺激になっています。
今後の事業はどんなものですか?
自宅のある横浜市中区で1日5人までのお迎え付き夜間保育をしていきます。今年保育士資格を取ることも目標にし、まずは保育士の息子が一緒に保育をしてくれ、主人には送迎のお手伝いをしてもらいます。また同居している主人の両親も保育のお手伝いをしてくれるので、家族みんなでこの地域の親子を支えていきたいと思っています。
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