こんにちは、認定NPO法人あっとほーむのかわだです。
前々回は子育て中の人と該当しない人との壁について、
前回は小1の壁について書きましたが、
今回は核心の”働く女性の壁”ってなに?という内容です。
そもそも”働く女性の壁”とは(枚挙にいとまがないものではありますが…)
〈社会の制度や慣習〉〈仕事と家庭の両立〉
主にこの二つが壁として立ちはだかっています。
※パソナ総合研究所 約2,000人の女性に聞いた働く女性自身が考える『女性活躍推進』とは
パソナ総合研究所の『女性活躍推進に関する意識調査』です。
〈社会の制度や慣習〉では
「男性中心の雇用慣行や企業風土、人事制度」
「長時間労働前提のワークスタイル」などが挙がり、
〈仕事と家庭の両立〉では「子育てへの理解・支援不足」
「男性と比べて家庭責任が重い」などが挙がっています。
前回の記事では
〈理想と現実のギャップから壁のように感じてしまう〉
という表現で小1の壁について私の見解を書きましたが、
“働く女性の壁”も同様に理想を明確にし、
現実を整理して考えてみました。
理想とは、男女差や個人差なく、
様々なワークスタイルが選択でき、
多様なライフスタイルの相互理解を深めること。
現実は、上記にあるような
〈社会の制度や慣習〉〈仕事と家庭の両立〉の問題。
このように理想と現実のギャップは大きく、
その理由は、働く女性を取り巻く社会の
無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)が
影響していると私は思っています。
以下は、私が今まで働き方に関して様々な立場の人から
様々な話を聞いた中で印象に残っている台詞です。
子育て中の人たちの働き方が優先されることに対して
「子育てが大変なのは分かるけれど、
子どもがいることはそんなに偉いことなの?」
「自分の意思で子育てしながら
仕事を両立させると決めたんじゃないの?」
管理職の人が仕事と子育ての両立の大変さを知った上で
「子どもがいるからこの業務はできないよね?」
「両立するならこのくらいの業務内容がいいよね?」
私はこのような台詞を聞き、「これらの話の主語は、
一体だれなのだろうか?」と、違和感を覚えました。
無意識的に「この人はこう思っている」
「この場合はこうする」などのバイアスが掛かっている。
そして、自分自身も同様な言動を
無意識にしているかもしれないと危機感も抱きました。
無意識の偏見は、だれしもが持っており、
決して全てが悪い価値観であるとは限りません。
しかし、その価値観を人に押し付けたり
自分以外もそうだと決め付けたりすることが
ワークスタイルやライフスタイルの相互理解を阻む
一因になっているのではないかと思います。
これは子育て中の働く女性だけに該当するものではなく、
結婚しないという選択をした人たちや
子どものいない夫婦にも当てはまります。
「結婚しないの?」「子どもは?」というような台詞は、
相互理解の断絶となる無意識の偏見です。
私は仕事上〈仕事も子育ても両立楽しめる社会へ〉
というあっとほーむのビジョンを意識して働いていますが
一個人としては、自分らしく働く
というビジョンを持って仕事をしています。
それは、一人の働く女性として
社会に出てから痛感した様々な”働く女性の壁”を、
壁と感じない働き方や人生の選択を自分自身がしたい
というようなビジョンでもあります!
前回の記事で
〈壁をなくしていく〉という表現をしましたが、
この記事をお読みいただいた後、ほんの少しでも
「壁をなくしたい!」と感じてもらえたら、
という想いを込めて書きました!!
様々な壁がある中、あっとほーむでは24年間、
《働く女性支援》として夜間保育を主軸に
様々な事業や活動を行ってきました。
そして学童保育、子育て支援起業講座を始め、
現在は女性たちが自分らしく働くという選択ができるよう
《働く女性支援》に関する活動も行なっています。
どの事業も活動も、軸となる想いは同じです。
〈仕事も子育ても両方楽しめる社会へ〉
そのために夜間・学童保育で、働く女性を支え、
同じ想いを持つ子育て支援者のサポートをし、
ほんの少しでも働く女性を取り巻く社会の
無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)
=”働く女性の壁”をなくしたい。
これからも、あっとほーむは
この想いを基に活動を続けていきます。