こんにちは、認定NPO法人あっとほーむのかわだです。
前回の記事は、
無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)が
ワークスタイルやライフスタイルの相互理解を
阻む一因になり得るという内容でしたが、
今回は無意識の偏見に気づくための
『行動観察』をテーマに書きました。
みなさんは、初対面の人や
自分と異なるタイプの人とやり取りする際、
どのようにコミュニケーションを図りますか?
相手によって自分の態度を変えることなく
人間関係を構築するタイプの方もいるとは思いますが、
私はまず、”行動観察”をして態度を変えるタイプです。
”行動観察”と検索すると、調査手法の一つとして
ビジネスでの活用方法が出てきますが、
この記事では心理学の心理的アセスメントで使われる
観察法としての行動観察について書きます。
観察法は、
〈ヒトや動物の行動を観察することをとおして
「心」のはたらきを知ろうとするもの
行動を科学的観点から見ること〉
※ 参考文献:[監修者]三浦麻子[編著者]佐藤寛「なるほど! 心理学観察法」,(株)北大路書房,2018年4月
また、”行動観察”と似たような言葉として
人間観察が挙がるのではないかと思いますが、
日常の中で行う観察とは、
〈日常生活の中で人の行動を観察するとき
そこには見る人のフィルターがかかっていることが多い
見る人の価値観や構えといった
フィルターの影響を多大に受ける〉
※ 参考文献:[監修者]三浦麻子[編著者]佐藤寛「なるほど! 心理学観察法」,(株)北大路書房,2018年4月
すなわち、心理学研究法における行動観察ではなく
私たちが日々行っている”行動観察”や人間観察は、
客観性に欠ける部分が多いということです。
それらを踏まえた上で、
”行動観察”することによって
「心」のはたらき(心理)の状態を
ある程度想像することができるのではないか?
ということだと私は考えています。
そのような私の考え方では、
想像する、というところがポイントです!
あくまで想像であり、自分以外の心の内というものは
専門職であっても全て理解できるものではありません。
(自分のことであっても全てを理解できないと思います)
なんのために”行動観察”をして想像するのか?
それは、自分の中にある無意識の偏見に気づくためです。
そして、無意識の偏見に気づくことができると、
人間関係での悩みが軽減するかもしれません。
例えば私の場合、チームで仕事をしている時などに
「どうしてこんなことをするのか」と
私の主観的に自分本位な行動をしている人に対して
モヤモヤイライラしていたことが、
「もしかしたら、こんな理由で
そんな行動をしているのかもしれない」と
相手の行動を観察し、想像することにより、
無意識に決めつけていた自分の主観に気づき、
自分の中にある不快な感情(イライラなど)を
心の内から追いやることができました。
※負の感情をなかったことにしたり押し殺したりする、ということではありません。
負の感情が100%悪いものであるとは思いませんが、
私の場合はマイナスな感情や思考に呑まれて
目的や目標を見失うような状態になってしまうので、
私にとって自分らしく(らしさを失わずに)働くためには、
無意識の偏見に気づくことが必要なのです。
自分となかなか相性が合わないような人と
チームとして掲げた目標を達成するには、
不快な感情はできるだけ少ない方が
円滑に仕事ができるのではないでしょうか?
※ハラスメントの場合はこれには当てはまりません。
次回は、どのように”行動観察”をしているか?
ということについて書きたいと思います!!
スタッフコラムでは、私の見解を述べていますが、
保育のミーティングや法人の会議では、
スタッフ各々の考え方を共有し、
チームとしての価値観の摺り合わせをしています。
様々な見方や考え方がある中で、
スタッフ各々の価値観を共有することにより
相手を肯定しつつ、自分の考えと照らし合わせ、
チームとしてなにを選択するか?という方法は
仕事を円滑に進めるためだけでなく、
親子や夫婦関係でも活用できるのではないでしょうか?
大切な相手のことも、自分のことも大切にする
お互いに歩み寄ってチームとしての価値観を選択する
そして、
選択肢は様々あるということを知ることも、
必要であると思います。
私の場合、知る方法はもっぱら読書です!
ということで、オススメの書籍を紹介します!
★子ども・保護者・子ども関係の職種の方向け
・中野信子のこども脳科学「イヤな気持ち」をエネルギーに変える! 中野信子/著
※あっとほーむでは、子どもミーティングの時間で読み聞かせをしています!「こども脳科学」「こども六法すごろく」
★心理学などに興味のある方向け
・思春期学 長谷川寿一 /監修 笠井清/編 藤井直敬/編 福田正人/編 長谷川眞理子/編
・EQ こころの知能指数 ダニエル・ゴールマン/著 土屋京子/訳
★あっとほーむ代表・小栗さんの著書
・だれも教えてくれなかったほんとうは楽しい仕事&子育て両立ガイド 小栗ショウコ/著 田中 聖華/著
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