こんにちは、認定NPO法人あっとほーむのかわだです。
2年前の冬、自己紹介の記事にて
【ありのままの自分】と【なりたい自分】について、
この二つが違っていても、違いを理解していれば
切り替える努力をすることができる。
という話について書きました。
今回の記事では改めて『理想と現実』をテーマに
深掘りしていきたいと思います!
みなさんは、リアリティショック
という言葉をご存知でしょうか?
主に新入社員が入社前に抱いていた理想と
入社後の現実とのギャップに直面し戸惑う状態
というような意味だそうです。
産休育休後の復帰時にも起こり得る現象ですよね。
リアリティショックに関わらず、
人生の様々な場面で起こる理想と現実のギャップにより
モチベーションが下がったりストレスを抱えたりなど、
おそらく一般的には理想と現実のギャップに対して
抱くイメージはあまり良いものではないと思います。
しかしながら、
理想と現実のギャップに対する見方を変えれば、
人生の選択肢、働き方の選択肢、価値観の幅が
広がるのではないかと私は思います。
例えば、だれしもが子どもの頃に感じたことのある
と思われる義務教育時代の宿題めんどくさい問題!
学校によってクラスによって先生によって異なる
宿題のやり方や提出方法などについて、
「〇〇だったらいいのに…」「どうして〇〇なの?」
というように理想と現実のギャップに対して
「めんどくさいな~」とボヤきながら宿題をする。
私の時代も今の時代も変わらないなと、
いつも子どもたちの様子を見ていて思います。
少し話は逸れますが、大人のみなさん、
そんな子どもたちへどのような声かけをしますか?
私はめんどくさいという気持ちを肯定しつつ、
「どんなところが、めんどくさいと思うの?」
と聞いてみることがあります。
子どもによって質問の返しは様々で、
その子の価値観を垣間見ることができます。
「ほんの数年の人生であっても、子どもたちは
一人ひとり異なる価値観を持った人間である」
ということを改めて感じる瞬間でもあります。
(もちろん周囲の環境に大きく影響を受けていますが。)
そして、宿題めんどくさい問題を
複数の子どもたちとすることによって、
「へ~自分は〇〇がめんどくさいと思うけど、
他の人は〇〇がめんどくさいんだ~」などと
子どもたちが他者の考えを知るきっかけにもなります。
※あっとほーむでは「みんなで考えようこんな時どうする問題!」などの話題が出た時にスタッフを含め、子どもたち同士で話す機会を意図的に作っています。
更に言えば、子どもの頃に
理想と現実のギャップによって生じる
ネガティブな気持ちを切り替える方法や、
考え方の幅を広げる方法などを知ることができたら
困難を乗り越え回復する力を身に付けやすくなる
のではないかと私は思います。
(心理学では”レジリエンス”と言ったり、保育や教育の現場では”生きる力”と言ったりするものです。)
主題に戻りますが、冒頭で述べたように
理想と現実のギャップに対する見方を変えれば、
人生や働き方の選択肢、価値観の幅が広がる。
そんな可能性があると私は思っています。
【ありのままの自分】と【なりたい自分】は、
かけ離れているほど違っていてもいいんです。
この世に完璧な人は存在しないし、
できないことがあって当たり前なんです。
できないことを恥じたり悪だと思ったりせず、
一人ひとりが持つ個性や得意なことを活かして
サポートし合うことが、社会で生きていく上で
最も必要とされるものではないでしょうか。
そして、【なりたい自分】を目指す上で
大切だと思うものは、”あきらめる”勇気です!!
※あっとほーむ代表の小栗さんのコラム「諦めよう!」
【ありのままの自分】を自分が受け入れる勇気
【なりたい自分】を目指すために人を頼る勇気
=【ありのままの自分】を自己開示する勇気です。
できないことがあって当たり前なのだと、自らを
”明らかに認める”ことには勇気がいると思いますが、
その一歩が、自分や自分の大切な人たちにとっても
生きやすい社会へ繋がるものになると思います!!
次回も、『理想と現実』をテーマに
現実の受け入れ方について深掘りします!
「できないことがあって当たり前」
あっとほーむの保育の現場でも、
子どもたちへこの話について繰り返し伝えています。
例えば、「学校に行きたくない」
そんな話をスタッフを含め子どもたちとすると、
「え!!みんなも自分と同じように行きたくなくて、
泣いちゃったり遅刻しそうになったりしてるんだ!!」
同じように思っていたり悩んでいたりすることを知り、
問題は解決しなくても心がふとっと軽くなります。
大人のみなさんにも、ぜひ、
「できないことがあって当たり前」と
【ありのままの自分】を自己開示する勇気を
持つことをオススメします!!
大人になると尚、“できない自分”に対して
「できないなんて、情けない(恥ずかしい)」
「できないと(周りの人に)思われたくない」
このように思い悩んでいる人というのは、
案外自分だけではないのです。
そんなことを全く思っていなさそうなあの人も、
実は”できない自分”に悩んでいたり
相談できずにいたりする場合が多いと
私は感じることが本当に、本当によくあります。
「みんな、悩んでいるし、ブレているし、
考えていることの根本は同じなのだなあ」と。
自分のことも、相手のことも、
認め合い、サポートし合えれば、
自分も、相手も、大切にできるのではないでしょうか?
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